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白鵬の指摘、国技を廃止する大相撲
天皇賜杯の取りやめは国技との決別を意味する
天皇制の正統性は万世一系にあり、中断はありえない

 横綱白鵬が名古屋場所の天皇賜杯の中止について、相撲協会は自ら国技を廃止するのか、と批判した。今場所だけの措置ということで、相撲協会にそんな大それた意図があるのかどうか不明だが、外人力士の白鵬のこの指摘は正しい。
 日本の天皇制が諸外国の王制や皇室と違う最大のポイントは、万世一系という点にある。つまり天皇の血統が、天皇制のスタートから途切れることなく続いている、ということだ。
 日本の天皇制は中国の皇帝の概念から輸入されたが、中国の皇帝は「天を改めること」、つまり皇帝が代わることを前提とした制度だった。
 ところが日本にこれが輸入されたとき、日本の皇帝、つまり天皇は天皇の血統が万世一系で続く天皇制に改変されたのだ。
 以来、天皇制の万世一系が揺らいだことはない。太平洋戦争の敗戦で、一時、天皇制が存立の危機に立たされた時期があるが、マッカーサーは天皇の存続を擁護した。
 
 相撲協会が名古屋場所で天皇賜杯をやめた理由はよくわからない。しかし日本の天皇制が万世一系で途切れることなく連続するという文化的特質を理解していれば、天皇賜杯の中止は国技の廃止を意味することになる。
 白鵬は外国人だからこそ、日本の天皇制の特質をよく理解しており、たとえ名古屋場所だけの措置であったとしても、廃止の意味は大きいと考えたに違いない。
 一度、廃止した天皇賜杯を元に戻すことはできない。国技としての大相撲はそういう日本文化の本質を背負ってきた。
 この意味の深さを相撲協会のお偉方の何人が理解していたのだろうか。あるいは、国技の廃止を念頭に置いて、名古屋場所の天皇賜杯中止を決めたのだろうか。
 ことは日本という天皇制と国家のイメージにかかわる問題なので、はっきりした説明をすべきだ。もしも名古屋場所だけ、一時的に天皇賜杯をやめるつもりなら、天皇制の文化に対するとんでもない無理解と無知があるといわざるを得ない。
 相撲は天皇制の伝統を背負った国技であることをやめ、相撲レスリングとして、プロレスのような格闘技に変質するのだろうか? 
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