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反面教師としての言論不自由の国、中国
いきり立ち尖閣と渡り合って中国と同列に並ぶ愚かさ
 言論の自由と人権は国家を超えるーーノーベル賞のメッセージに学べ

 尖閣でいきり立ち、あわや軍事衝突の水域まで高まった日中関係だが、少し鎮静化の動きが出てきた。
 代わって反体制の獄中作家、劉暁波氏にノーベル平和賞が授与されたことで、中国政府は猛反発、ノーベル賞委員会と険悪な関係になっている。
 ことは領土紛争という物質的争いよりも深刻だ。なぜなら個人の自由と国家・国益とどっちが大事か、という国家観、哲学の根底にかかわっているからだ。中国側はノーベル賞は欧米的な価値観を押し付けている、と反論するのだろうが、世界の趨勢は自由と人権が優位に立っている。

 このことは日本にも当てはまる。日本は憲法上は民主主義国を装ってはいるが、内実は中国に似たところがある。最近の検察、警察の取り調べの人権無視、調書のでっち上げ事件などを見ていると独裁国家並みの現実がある。にもかかわらず、取り調べの可視化への道のりはまだまだ遠い。
 民主主義の政治が機能していない証拠だ。

 北京特派員から東京特派員へ転勤したCNN記者は、これでやっと自由の国の記者会見に出席できる、と張り切った。しかし官邸・霞が関などの記者会見に出たCNN記者は、日本のメディアが中国以上に統制されていることに驚愕したと、「ニューズウイーク」に書いていた。日本は米国と同じ価値観を共有する民主主義国家なのか、と大いに疑問符を付けている。

 日本のメディアは国家に統制された中国やロシアに近いかもしれない。巨大メディアしか入会できない「記者クラブ」を通した情報統制はその最たる証拠だろう。
 最近はフリーランスや外人記者などにも門戸を開くところはあるが、ただ会見に出させてやる、という”あてがい扶持”の便宜供与でしかない。権利として認めているわけではないのだ。

 これに対して、大手メディアの情報寡占と一方的なニュース製造機能に対抗して、情報を吟味し、少しでも正しいニュースを伝えようとするブログやネットジャーナリズムが台頭してきている。
 最近の検察審査会による小沢氏の強制起訴や尖閣問題にしても、マスコミ報道とは正反対の視点の評価が、ネットには氾濫している。
 ネットはマスコミへの大反乱時代を迎えている。ネットではあまりにマスコミ情報が全否定されているので、新聞やテレビの既成メディアとネット上を行き来する人間は大いに惑うが、結局、どっちがより正しいかを選ぶのは、一人ひとりの国民だ。
 いまやマスコミの押し付け世論は通用しない。情報操作が機能しなくなったのだ。
 中国でも同様なことが起こり、今回、ネットで発表された劉氏の作品に対してノーベル平和賞が授与されたのである。

 中国当局は大手メディアは完璧なコントロール下に置いているが、ネットまでは手がなかなか回らない。しかしノーベル賞を機に、ネット規制はどんどん強まるだろう。

 中国に追随してか、日本政府もネットの規制を目論んでおり、ブログだけでなくツイッターまで規制しようとする法案を準備している。
 国民から自由を奪い、いうことを聞く従順なる民を育成しようと言論の不自由を目論むのは、中国も日本の当局も同じメンタリティを持っているのだろう。
 しかし自由に関する限り、中国を反面教師とし、われわれは日米同盟の自由を選択するほかはない。

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