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日本からなぜ若者の”神様”が生まれないか
経済衰退の原因は、若者たちの活力と創造力を奪ってきたからではないか

経営の神様、松下幸之助さんの神格化も影響している
 

 現代日本から、ビル・ゲーツ氏やフェースブックのマーク・ザッカーバー氏のようなダイナミックな発明家・経営の”神様”は、なぜ出てこないのだろうか?  

 90年代のバブル崩壊後には、ホリエモンや村上ファンドのような金融商売に長けた人物は出たが、当局に目を付けられてあえなく御用となり世の中から葬り去られてしまった。以降、外食産業とか量販店、質屋、パチンコ店の類からは、富を蓄えた人物は出たものの、日本経済を救うような若者の”神様”は出ていない。

 そのせいかどうか、日本では普通の人よりカネを稼ぐ人物はいかがわしい奴、という社会通念もできつつある。 テレビに出る芸能人やコメンテーターたちが、善人ぶっていくら発言しても、不当に高いギャラを取っているのが世間に知れ渡っているので、視聴者はいかがわしい輩、と思うのである。
  それはさておき、テレビが大好きな日本の経営の神様の筆頭、といえば松下幸之助氏であろう。今朝のテレ朝スーパーモーニングでも、昭和からのメッセージとして、取り上げていた。
 松下さんが偉いのはわかるし、その功績も半端なものではない。世界の電化に貢献した偉人だが、その影響力が現代もあまりにも大きすぎて、何かあれば、松下さんを引き合いに出して神格化することで、納得してしまうようなところがある。  

 民主党政権の中枢を担う政治家を輩出している松下政経塾の創始者でもあるが、それなのに、松下政経塾がどんな教育システムを持ち、どのような教授が教え、どのようにして人材育成をしてきたか、当事者ではない私たちにはよくわからない。
 私たちが理解しているのは、彼らが松下政経塾出身、という肩書だけである。それだけで日本中が納得するのだから、松下幸之助さんがいかに優れた経営者だったかがわかる、といもいえるが、権威化と神格化の賜物、ともいえるだろう。実際、個々の政治家がどれほどの政治的能力を持っているかは、まだまだ未知数なのである。

 松下幸之助さんは、米国でいえば、エジソンのような人物だろう。エジソンは発明家だっただけでなく、GEという巨大企業を作った経営の神様でもある。  エジソンは優れた経営者だが、米国のテレビがやたらにエジソンを神格化する番組を作る話など、聞いたことはない。エジソン後にも、フォードがいたし、ライト兄弟もいたし、発明家や人材はいくらでも輩出している。 

 90年代の米国の神様は、ビル・ゲーツ氏だったし、現代の神様は4兆円市場を作ったフェースブックの若者である。 

 米国だけでなく、中国、インド、そして世界中に現代の松下幸之助はいっぱい輩出している。  テレビ番組が松下さんを回顧して神格化するのは自由だが、それしかネタがないところが引っかかる。にしても、いくら捜しても見つからないので、やはり松下幸之助さんへ戻らざるを得ないのだろう。  

 しかし、いくら何でも松下さん個人の人格、哲学に頼り過ぎているのではないか?経済だけでなく、政治まで松下さん任せ、という感じになってきている。これは世の中にとって正しいことだろうか?

 NHKニュースでも特集していたが、衰退する日本、「ジャパンシンドローム」を回避するには、若者を励まし、若者の活力とエネルギーをどう引き出すか、が喫緊の課題だ。

  元気がない若者を襲っている就職難ひとつ、解決の目途はない。大企業だけが企業ではない、と大人は説教するが、そういう大人が、一方ではいい大学に入れ、一流企業に就職しろ、とけしかけている。
 しかし名も知らぬ中小企業に入って、騙されたと感じて辞める若者も後を絶たない。 

 乱世だから、信用ができない企業も増えている。下手をすれば潰れたり、社員を犯罪に巻き込む企業だってある。若者が大事をとって大企業を選ぶ気持ちはよくわかる。

 松下政経塾出身の偉い方々にいいたい。松下さんの最も偉いところは、会社がいくら苦しくても従業員を解雇せず、会社は人である、という哲学を守り抜いた点だ。
 従業員の信頼が篤かったので、GHQ占領下に公職追放された時には、松下電器の労働組合に助けられて、追放は解除さた。  

 人を助ければ、助けられる。 これが世の中の道理だ。
 松下政経塾の偉い方々は、松下精神を生かして、高校生、大学生の就職難をまず解決して欲しい。
 さらには職を奪われた派遣社員等の復帰に全力を挙げてもらいたい。
 増税とか財政再建にうつつを抜かすのは、その後にやればいいことではないか。  

 経済学の神様、福沢諭吉は、経済学は人を救う学問だ(経世済民)、といっている。政治も同じことではないか。国民を苦しめるために政治を為しているのではないはずだ。                        
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